
今週末は結構データーが取れました。まだまだ完璧とは行きませんがストックよりも良いかも・・・の結果が出ました。 上がそのマップです。今回最終的に後ろシリンダーに2度のオフセット進角を入れて満足の行く結果が得られました。こちらがその顛末です。
と早速始めたいところなのですが、ここで大問題が・・・データの量が膨大で論文が書けちゃいそうです。どうしようか悩みましたが結果だけかいつまんで行きたいと思います。詳細が希望の方はEメールで行きましょう。 チョット分からない所はコメント欄に書いてください。
先ずは、手法ですがTurbota氏のMAP 35が基本で有る事に変わりは有りません。SEや日本の
TC88初心者道等も参考にしました。MAP35での不満は先日お伝えした通りです。
そこでこのMAPを作ってみました。PC Linkの3Dマップで見ると分かりにくいのですがエクセルで各圧力毎にグラフにすると一目瞭然。上げたい、下げたいの考えに素直に行ってみました。どこまでやるかの根拠はハッキリ言って無いので直感の世界です。但し、過程で気が付いたことやNaruさんに指摘された事で比較的思いっきりデーターを変えています。
私の仕様に対して考慮すべき点は;
- Turbota氏仕様、ハイコンプ、ハイカムとHSR、のMAP35はアイドル系=16inHgはかなり積極的、全開系=30inHgはかなり消極的である理由が判った・・かも。私のCVキャブではCVピストンの動きがマップに出ます。この分点火時期をゆっくり目にしないといけない部分とノーマルコンプレッションで早めなければいけない部分が出てくる
- ノッキング限界を探すにはかなりの運転モードを検証しなければいけない・・・ので一番過酷な条件に絞る
そこでテストランをサンタクルーズマウンテンを越えるハイウエイ17で行ないました。片道約30マイルの50-65MPH制限の山道です。
ではデーターのオンパレード。心してかかって下さい。
サクサクと行きましょう。先ずは分かりやすく4つのMAP比較から。MAP35 の急峻な立ち上がりと4500RPMから上のフラットな特性、SE(と思われる)物の3000RPMで28度を中心とした分布。これらを融合させ2000回転以下も使う目的で調整したものがMod1のマップです。

こちら、MAP35との増減を表で示したもの。先日の上げ下げ希望通りにやってます。ただしエンジンにダメージを与えないように控えめな数字を心掛けています。
このマップで走行した結果がこちら。これがツインテックの良い所。但しマップはエクセルで見たほうが理解しやすいですね。

ここで最も重要な発見はCVキャブのマニフォールド圧挙動。アクセルを開けた直後に一度圧力変動を起こします=CVピストンが動きます。この部分、考慮に入れないと点火時期が踊ります。上のグラフではエンジン回転と進角度が綺麗に追従しているのでOKとします。
Turbota氏はここで2速全開試験をします。こちらがその比較。右側がXLフォーラムに掲示されている物。彼のエンジンはHSR他のお陰で7000RPM迄行きますが私は6000で切っています。で、2500から5500までで比べてみると時間は3.数秒で大差無く吹け上がっています。つまりTurbota氏の吹けもこれに近い筈。ただし彼は2500からのデータなのに対し私は1800辺りで全開しています。このときカラン・・・くらいのノッキングが初期に起こりましたが・・・1800RPMでいきなり全開は普通は無いので気持ちチューンする事にして大まかにはOKとします。これは実際に上の4つの表の右下と同じものをツインテックのPC Linkで表示したものです。

ここまででノッキングと加減速の性能はOKですがいまいちフィーリングが悪い。特に4000PRMより上で振動が増えた感じ。これはモト・スポーツさんの3拍子で見たように後ろシリンダーの点火時期が前と違って当然では無いか・・と思われるフシが有ったので、ここでいきなり後ろシリンダーに2度の進角を(オフセット)を与えました。後は全開2000rpm付近での微調整を行なったのがMod2MAPです。

こちらがデーター

後ろ2度のオフセットは大当たりでエンジンの高回転側の嫌な振動が消え(ノーマルに戻っただけですが・・・)低速側の安定感も十分。左上の詳細は1速から5速までドコドコと加速した時。2速1500RPMから2800RPM 辺りが気持ちよく吹け上がるのがお分かりいただけるかな?
右上は50から70マイルへの中間加速。これも上出来です。
そして右下は2速全開6000RPMまで。振動が消えてバッチリです。2500から5500は相変わらず3秒チョット。つまり、これはフィーリングのチューニングだって事です。速くはならなそう。
このマップ、低速側をやたら遅くしたお陰で1200rpm辺りも良いです・・・が無くても気にならない場所と言ってしまえばそれまで。
実際、かなり意図的に低速を使わない限り普通は2000回転以下からシフトダウン無しのアクセル全開・・は無しですから。
ま、もう少し遊んでみますが大きな違いは望み薄かも。ちなみに、このモジュール、自己診断のランプがエンジン始動するまで消えなくなります。価値は・・・かなりビミョーと言わざるを得ませんねぇ・・・
オタク系にはお勧め。私は結構好きです。面白いから。でも性能への投資対効果は低いかなぁ。
MAPを試したい方はこちらからご自由にどうぞ。右クリック、保存でMAP_42106-mod1-os2.tblがダウンロード出来ます。端数はどうして出て来てしまったのか判りませんがそのままで使えます。
***使用上の注意***
MAP35よりも安全側の進角度ではありますが、実際の使用は自己の責任下でお願いします。