
わがスポーツスターももう直ぐ1万マイル。
1万マイル点検はオイル交換、各部増し締めに加えてステアリングヘッドベアリングのグリスアップが記されています。
チョット調べてみると作業自体に問題は無さそうですが、HDの指定しているグリスには問題ありの情報。そこで少しグリスを調べましたが結論としては耐熱性の良い流れ出し難い物であれば負荷自体は大した事無い。
と言う事で今回は化学合成のMobil-1グリースを使って見ました。缶を開けてみると・・・おぉ!コレはピストンさんが使っている物に間違い無さそう・・・な真赤なグリースでした。一見あんずジャム!?

取り合えずジャッキアップ。フロントを外すとバランスが崩れますので後輪を支え、更に馬を使いバイクがアンバランスにならない様に気を付けましょう。後輪はベルト等、若しくはディスクに開いた穴を利用して回り止めをしないと支えが上手く働かないので要注意です。
さて、先ずはフロント周りを外してしまいます。ブレーキキャリパー、フェンダー、タイヤ。この辺りは全てねじ数本で外れるので見た目よりも作業は簡単。キャリパーはブレーキラインに負担が掛からないようにゴムで吊っておきます。
ここから三叉部分を緩めて行きますが、その前にハンドル、メーター、ライトの部分は配線を外したりすると大事なのでハンドルを介して天井から吊っておきます。最初は脚立を使ってとも考えましたが、幸いな事にガレージドアに上手く懸けられる場所が見つかりそれを利用。
フロントフォークはクランプ部分を緩めると簡単に抜けて来ます。私の場合はブレースが付いているので2本付いたままですので、後の組み付け調整が楽です。

さて、ココでRモデルの上部に付いているクロームのキャップを外す・・・と有りますがどう外すかの説明が見当たりません。取り合えずスナップインか、クランプか・・・色々試しましたが、詰まる所は指締めのねじでした(^^;

トップキャップを外せば何所を緩めるかは明らか。いよいよベアリングのご登場。
ん~、カサカサに乾いてる(大汗)
コレは危ない所でした。アウターレース側も拭き取る程の物は残ってません。幸い傷は有りませんでしたが2年1万マイルだと限界ですねぇ~。

下側のベアリングを抜こうとしたらハンドルロック部に少し打痕が有りベアリングが抜けません。ヤスリで少し当たっておきます。

ベアリングは古いグリスを拭き取り、新しいグリスを掌に乗せてインナーレースとリテーナーの間に少しずつ押し込む様にしていくとローラーとリテーナーの間から古いグリスが押し出され次に真赤な新しいグリスが出てきます。コレだけ。
シールはMD-40(CRC-556)と歯ブラシで洗浄して薄くグリスを馴染ませて組み付けます。
アウターレース側にも薄くグリスを塗布して逆の手順で組み付けます。ココでは未だユルユルの状態で組み付けて行きます。フロントフォークは上部クランプで固定しますがヘッドベアリング調整では下部クランプ部が上下動する為下部は未だ締めません。
ハブ、ブレーキ等はトルクレンチを使い規定トルクで確実に組み上げます。この時点でジャッキはフロントが自由に動くギリギリまで下げてしまいましょう。
ココからが本日のメインイベント、フォールアウェイと呼ばれるヘッドベアリングの調整です。コレは水平、直進の状態から操舵角をつけて行きフェンダー先端で1から2インチの操舵量から先は自重でフォールアウェイして行く・・・何とも楽しそうと言うか、いい加減と言うか(笑)
コレの為にはフェンダーに紙テープを貼り、そこを指すポインターを設定する必要が有ります。私は対面に有ったトレーナーに乗った自転車を使いました。自転車も操舵が効く為コレは正解。

1インチ(25ミリ)で落ちる所でも感覚的にはユルユルなので、私は2インチに極力近付けて調整しました。
この辺りは締め忘れるとシャレにならない部分も多いので再度全てのねじをチェック。
実際に走ってみると・・・軽い! 裏山を10分ほど試走してきましたがコレはかなり気持ち良い程スムーズ。
来週からは天気も下り坂の様です。走るのは暫くおあずけかな?
04以降のスポはハブベアリングもスイングアームもシール型ベアリングなので3万マイルまではメンテナンスフリー。ん~、いじる所が無いぞ!ホイールでも磨こうか???